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大病院なら安心、ではなく「患者のQOL」を考えてくれる病院を選びたい!

 こんにちは。お盆期間に夏季休暇となる方も多いことでしょうね。台風の影響などありますが、酷暑のなかでしたので心身リフレッシュしてお過ごしください。

 さて、私は今年でがん治療を終えてちょうど10年となりましたが、一昨年まったく別の症状で病院に行ったところ、がんのハイリスク要因が検出されてしまい再び経過観察の身の上となっています。このハイリスク要因はがん化する可能性が非常に高いものなので、がんにならないように定期的に検査をする必要があります。これまでに4回ほどの検査を終えて、現在は半年に一度検査を受けることで落ち着いているのですが、この件においてもちょっとした発見というか感想を持つに至った出来事がありました。

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予想外にふたたびの「経過観察」へ逆戻り…!そしてまた遭遇する病院ならではのフシギ

 当初、まちのクリニックへそんな大ごとと想像もせず受診したところ、検査が必要と言われました。検査結果と私の過去のがん治療経験から、クリニックの医師が大きい病院で検査をするよう薦めました。ただ、この段階では担当した医師によってこの見解は分かれるところでもあり、検査をした医師と、結果を伝えて大きな病院へ行くよう薦めた医師が異なるのです。たまたま最初の医師が産休に入ることになったので別の医師が担当になったのですが、当初「もしハイリスク要因が出てもこのままうちで経過観察でいいと思います」と言われていたのが、交代した医師は「うちよりは大きい病院へ行った方がいいです」と意見が分かれたのでした。後者の医師に質問責め(私はその傾向にあります笑)したところ、その医師の所感では「たぶんがんになるだろう」という見込みが大きかったようでした。私はすでに該当箇所に放射線治療を施していることから、もしがんになったら放射線が効きませんので、非常に予後が悪いということになるのです。それらは最初に10年前に治療していたときにすでに仕入れていた情報です。その医師はそれを懸念したようでした。

 紹介状を持って大きな病院へ転院しました。そこでおそるべきことが起きました…!

 私は10年前の治療内容を事細かに覚えているし記録もしており、なんなら家には検査結果等も一式保存しています。そのうえで口頭と問診によって治療内容を伝えたのですが、転院先(A病院としましょう)の医療スタッフが「正しい治療内容をもともと治療していた地方のがんセンターへ行って書類にしてもらってきてください」というのです。そのころまだコロナウイルスによる規制などがあるタイミングだったのと、なによりぶっちゃけ電話で聞いたりファックスで書面を送ってもらうなどすれば済む話に思えるのに、ただ治療内容を書面にするためだけに地方の病院(Bとしましょう)へ行け、とは。驚きました。

なぜA病院からその提案が出ないのか?B病院から提案された「医療情報連携」

 何度も「出向くことが必要ですか?」と聞いたのですが、医療スタッフはにべもないのです。そこでB病院へ電話をし顛末を話すと、Bの医療スタッフが不思議そうに聞くのです。「あのう…今いらっしゃる病院は大きいですか?」。「はい、かなり大きい部類です」と答えますと、「…おかしいですね。そうであれば医療情報連携で主治医同士であれば患者の情報をやり取りできるのですが…。こちらにわざわざ来ていただく必要、ないんじゃないですかね?」とおっしゃるのです。

 「え…。医療情報連携、ですね?言ってみます!」

 「はい。通常それでなんの問題もないはずです…!」。

 結果、A病院の医療スタッフのところに戻り、その旨を話しましたら、どういうわけか嫌がるのです。。これは今もってなぜ彼女がいやがっていたのか意味がわからないのですが、医療情報連携を承諾するのに非常に時間を費やしました。また、彼女は私に対し、「この業務は診察と別にお金が発生するんですがいいですか?」と聞いてきましたが、私は最初から「別途費用が発生することはまったくやぶさかでないので頼む」と言っているんですよ…。その日、ものすごい嫌な気持ちで病院を後にしました。

「患者の生きる意欲」のために考えられる病院を選びたい

 後日、ふたたび予約していたA病院へ訪れ、医師の診察室に呼ばれるととても感じの良い医師が「B病院で治療にあたった先生とお話できました」として、話が前に進みました。当たり前ですよね?なぜ医療スタッフは私を現地にどうしても行かせようとこだわったのでしょうか。病院ってたま~にこういう、意味の不明なことってあります。このとき、B病院のスタッフの提案がなかったらおそらく泣き寝入りで地方の病院にただ自分の治療情報を書いてもらうためだけに(診察もしない)出向くことになっていたでしょう。このB病院は、がんセンターだけに、患者の「生きる意欲が増すならば」マニュアルと違った対応も看護スタッフそれぞれが行っていました。治療を受けていた過去も、ずいぶん彼らの人間らしい対応には感激することが多かったのです。

 個人的な意見ではありますが、がんと診断されたら総合病院ではなくがんセンターがお薦めです。だって全員がんなんですから。一番最初、総合病院で検査を受けていた際、私はその時点でがんが確定していましたが、待合に戻ってきた別の患者が「よかった~~!がんじゃなかった~~」と言ったりすることに地味に傷ついていました。がんセンターはいうなればホームです。みんなが同じがん患者であり、互いにいたわりが感じられたものです。

 病院選びは大切です。だって、患者が主体で医療チームを組閣するとしたら、「どんな病院で治療を受けるか?」は一番最初に考えるべき。そうしたお話も少しずつしていこうと思います。

 

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